主婦化する夫

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夜、寝床についてから、翌日の献立に思いをはせる。これを主婦と呼ばずになんと呼ぼう!

思えば学生の頃、お昼ご飯の最中に、母に「今晩何食べたい?」と聞かれて、驚いたことがある。なぜこのタイミングで聞く?何で今目の前のものをおいしく頂いているときに晩ご飯のことを考えなきゃならんのだ!と、思ったのだ。あの頃は若かった、というか主婦じゃなかった(どっちにしても当たり前)。

今ならわかる。主婦というものは朝ご飯を食べながら昼ご飯のことを考え、昼ご飯を食べながら晩ご飯のことを考える生き物なのだ。うちの家系だけ?うんにゃ、違う!

ずいぶん前だが、電車である老夫婦を見かけた。昼前だったと思う。会話の内容から歌舞伎か何か見に行くようであった。会話に間があいて、唐突におばあさんがつぶやいた。

「ほんだら、今晩はもうあの空豆ゆがいて、あれしたら、ほんでええな」

何が「ほんだら」なのか、「あれして」とは何をどうするのか不明であるが、そのとき間違いなくばあさんは今晩の献立に思いをはせていた。これから観劇に出かけるというときに、帰ってからの夕餉の支度をシミュレーションしていたのだ。

すんごくわかる。歌舞伎→昼は弁当。そこそこご馳走。→疲れて帰る。当然じいさんの一日はこれで終わりである。役に立つはずがない。→「ほんだら」今晩は手抜きにしよう。空豆ゆがくだけ。じゃなんだから、「あれしたら、ほんでええな!」である。

夫が主婦化しているのを見て、私はとても嬉しい。おんなじや!私といっしょや!共感の喜び。私は夫に惚れ直している。この夫なくして3人目は産めん!
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by mizu-kusa | 2010-05-02 18:33 | 母は思った
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